神の居る月、居ない月

10月、というと日本では現在、どうしてもハロウィーンの方が目立ってしまうかと思います。外から来たお祭りの方が大々的に楽しまれているなんて日本らしいというか、逆に日本でしかないのかもしれません(笑)

じゃぁ10月の日本の伝統はあるのか、と調べたところ、ハロウィーンのように日本全体でお祝いできるようなお祭りやイベントはなさそうでした。

しかし旧暦の10月なので現在では11月の行事なのですが、出雲では神在月(かみありづき)に伴い「神迎神事・神迎祭(かみむかえしんじ・かみむかえさい)」というものが行われるようです。ちなみにお祭りや観光イベントではないために一般人の参加はできません。

一般的に10月の異称は神様が出雲に一斉に会し、それ以外の土地で神様がお留守になってしまうこと「神無月(かんなづき/かみなしづき)」と呼ばれますが、出雲で逆に、神在月と呼びます。

……というのは有名な話かもしれませんね。

出雲ではそんな神様をお迎えするためのお祭りと、各地方にお見送りするための「神等去出祭(からさでさい)」というのがあるそうです。

異称の話は知っていましたが、迎える行事だけではなく、お見送りもあるのは初めて知りましたね。日本の伝統とは言えど、知らないことが多いので、こうして調べることの大事さを思い知ります。

それにしても、一般の参加がなく、しかも現在の暦では11月の行事、ということで、本当に10月の目立ったイベントはハロウィーンくらいしかないのだな、と思いました(笑)

クリームソーダ

突然ですが、みなさんはクリームソーダお好きですか?
わたしは、子供の頃は大好きでしたが、気づけば全然飲まなくなっていました。
嫌いというわけではないんですが、最近のカフェだとクリームソーダよりコーヒーフロートとかのほうが見かけるというか…そこまで見かけない商品になった気がします。
喫茶店やカフェに入るとき、なんとなく読書しつつゆっくりしたかったりもするので、溶けが気になるアイスの乗っている飲み物は頼まないというのも大きいと思います。
が、もう一度いいますが別に嫌いなわけではありません。むしろ好きです。
なぜ急にクリームソーダかというと、先日、「旅するクリームソーダ」という書籍を見かけたからです。
どんな本かというと、
ノスタルジックな写真で「旅×クリームソーダ」の記録を綴るフォトエッセイ。
著者はクリームソーダ職人で、旅先で出会った風景をイメージして、その土地の食べ物などをつかったクリームソーダを作って背景とともに写真をおさめています。そのクリームソーダのレシピも一緒に載っています。
とにかく写真がきれいできれいで……。旅もしたくなるし、クリームソーダもいただきたくなるそんな素敵な一冊でした。言葉じゃうまく説明ができませんが、本当に写真が素敵です。
しばらくは、好きな本を片手にクリームソーダのある喫茶店めぐりをしたいと思います。

黒い家

「悪の教典」や「青い炎」でおなじみのミステリー作家貴志祐介さんの「黒い家」を久々に読みました。
「黒い家」は1997年に第4回日本ホラー小説大賞受賞した作品で、わたしが一番最初に貴志祐介さんの本を手に取った一冊です。
はじめて読んだときは高校生の頃でした。おどろおどろしい表紙、タイトルロゴのその本に惹かれ、手に取ればそこそこの厚みがあったのでコスパもよさそうだなとか思いながら購入した記憶があります(笑)
てっきりホラー系なのかと思ったんですよ。(実際この作品は日本ホラー小説の大賞だし、レーベルも角川ホラー文庫だったと思います)タイトルから見て、いわくつきの家の話とかそんな感じなのかなって。
そしたら、幽霊なんか一切でてこないんですよ。でもめちゃくちゃ怖い!
ジャンルはホラーというより、サイコサスペンスものだと思うけど、サイコパスで人の心を持たないモンスターがでてくきて、登場人物や読み手を恐怖のどん底に容赦なく叩き落すのでこれはホラーだって納得させられる作品でした。
テーマは保険金殺人で、サイコパスな犯人はありがちな快楽殺人者とかではなく、妙に生々しい感じがします。日本でも保険金殺人は実際あるわけだし。
結構昔に書かれた作品なんですが、今読んでも全然古い感じがせず、臨場感たっぷりでドキドキしながら楽しめる一冊でした。

図書館司書

図書館で働く図書館司書さん。本に囲まれてお仕事できるのいいなあなんて思ったことがあります。
司書さんのお仕事は主に図書館内の本の管理、本の貸出や返却の受付などの利用者へのサービス。実は司書の資格がなくとも、図書館で働けるみたいなのですが、やはり図書館で働きたいという人は多いけど求人はあまり多くないので、司書の資格がある人のほうが採用は有利となります。必須ではないけど必須みたいな感じなんでしょうね。
では資格はどうやってとるかというと

・大学、短大、高等専門学校を卒業した人が司書講習を受講する
・大学、短大で司書養成科目の単位を修得し、卒業する
・通信制大学に入学して図書館司書資格が得られる科目を履修し、卒業する

特に試験があったりする訳では無いですが、社会人が働きながら司書の資格を取ろうとすると結構なハードルがありそうです。
また気になる年収も調べてみたら、平均年収は200万円台後半~350万程度とのこと。手取りだと月10万円くらいだとか……。
正社員ならボーナスも退職金もでるそうですが、大きな昇進なども見込めないことが多く、一人で自立していくにはなかなか厳しい条件ですね。
好きなことを職業にできるのが理想ですけど、現実は難しい……。今まで通り、図書館の利用者として図書館へ足を運ぼうと思います。

死刑にいたる病

小説も好きですが、映画も好きでよく見ます。先日、動画のサブスクでちょっと前にSNSで話題となった「死刑にいたる病」という映画を見ました。
ざっくりとした概要としては(ネタバレはありません)、家庭環境も実生活も思うようにいかない大学生、筧井雅也のもとに一通の手紙が届きます。
送り主は榛村大和です。榛村は雅也の地元でパン屋さんを経営する男で、街のひとからも評判の良い人でした。雅也も中学時代に榛村のパン屋のカフェに通い、とても良くしてもらっていたので恩義を感じていました。
しかし、この榛村には裏の顔がありました。いい人そうに見えた榛村は、実は17~18歳の男女を狙って、拉致監禁したのち拷問、殺害を二十数件も起こし、現在、死刑判決をされている凶悪犯でした。
榛村は面会にきた雅也に「最後の成人女性の殺人だけは冤罪だ、真犯人を見つけてほしい」とお願いをし、調査をはじめる雅也だったが……。

と、概要だけでも暗く重い設定ですが、役者さんの演技力や心理描写、思いがけない展開がありなかなか楽しめました。ネタバレになるので多くは語れませんが、見て損のない映画です。
ちなみにタイトルの「死刑にいたる病」は哲学者キェルケゴールの著書「死に至る病」からつけられているかと思いました。なお、キェルケゴールの「死に至る病」とは絶望、精神の死を意味します。
この映画を見るといろんな解釈ができそうです。
こちらの映画、原作小説とラストが違うようですし、榛村についての深掘りがあるようなので今度読んでみようと思います。

限定品

先日、限定ででたとある作家さんの限定サイン入りの本を買えなくて落ち込んでいるわたしです。冊数が少ないので、まあ買えないだろうなあとは思っていたけど、すぐに売り切れてしまったようでだめでした。
日本人はとくに「限定品」に弱いというのを聞いたことがあります。もちろんその作家さんが好きな人が買っていると思うし、わたしも好きだからこそほしかったのはあるんですけど、数量限定の特別感も多少ほしくなる要素の一つだったのかなと思います。希少価値というやつですね。
売上が普通の商品があったとして、そこに限定のデザインや味などの特別感を出し、個数制限をつけた瞬間に、即完売したケースもよくありますよね。そういうのに乗っかるのはなと思う反面、飛びついてしまう人の気持ちも大いに理解できます。
一節によると、日本人が限定品に弱いのは、日本には四季がはっきりあるからだと言われています。季節ごとに「旬」があって、その旬を楽しみ、こだわることがあるかららしいです。
あとは日本は国土が小さく、自然災害が多いため、常に危機意識があるんだとか。なので、限定を逃せば次はない!と思う気持ちが働き限定品に惹かれるとのことです。
うーん…妙に納得。
やっぱり買えなかった本、余計欲しくなっています(笑)かと言って転売品を買う気にはならないんですよね。
今回は諦めるしかないか…。

後味の悪いお話

基本的には甘い恋愛もので、ハッピーエンドが好きなのですが、たまには刺激…というか普段読まないタイプのドロドロしたものが読みたくなったりします。欲望のままに突っ走る話だったり、嫉妬に狂ったりする話だったり。自分は体験したくない、だからこそ小説で読んでみようかなって思ったりします。たしかにそういうお話って後味が悪かったりはするんですけど、妙に印象に残ったり、教訓として自分の心に訴えるものがあったりとプラスのことも多かったりします。
最近だと、湊かなえさん、真梨幸子さんあたり結構読みます。ふたりともイヤミスとして有名な女流作家さんですね。たしかにいやーな気持ちにはなるんですけど、面白すぎてページをめくる手が止まらないんですよ。ああこういう人と関わりたくないなあ、こうはなりたくないなあ、こんな恋愛は破滅しかないでしょ!なんて思いつつ、まったく自分の身には起きないとは言い切れない妙なリアルさが癖になります。読んだあとだいたいゾッとしたり、後味悪いなあってなるんですが…そこから甘々な幸せいっぱいの恋愛小説を読むと、いつもより幸せな気持ちになります(笑)そうそう、これこれ!ってドロドロからの落差というかギャップというか。やっぱりハッピーエンドが好きだけど、たまには読みたいドロドロ系(笑)

本から得られるもの

ネット社会となった現代、人間関係が希薄だなんて言われてますよね。実際、じゃあ自分がご近所付き合いをしているのかと問われたら、していません(笑)多種多様な行き方が自由にできるようになったぶん、生活時間や環境もバラバラですからね。
正直、自分は人から干渉されるのがあまり得意な方ではないから、案外希薄と言われる現代の近所付き合い(と言っていいのかわからないけど…)も悪くないかなって思っています。

人と付き合ってこと、人間関係を学べるものだ。
人間関係が希薄な現代はどうやって人間関係を学ぶのだ。

はい、こういう時こそ読書だと思います。
小説はただ面白いだけではなく、そこから得られるもの、学べるものが大いにあると感じます。主人公を通じて、様々なことが疑似体験ができます。物語の中で起きたトラブルや人間関係のいざこざ、登場人物たちはしっかりと解決してくれます。例えば、登場人物と共感することができなくても、「私だったらこうしたのに」と考える力も身につきます。ボキャブラリーや知識も得られるから、人と話す時も話題に事欠きませんし。本あんまり読まないよって人はどんなジャンルでもいいからまずは読んでほしい、なんて本好きは思っています(笑)

毎日読書でとっても幸せ!

そういえば去年末に運命的に出会ったミステリー小説ですが、あれからその作者さんにハマってしまって現在2冊読み終え3冊目に入ろうとしています。年末年始は何かと忙しくて読書する時間があまり確保できなかったのですが1月中頃からもりもり読んでいます!今回のは短編集なので区切りをつけて読みやすく、睡眠不足にならず快適に読書ライフを楽しんでいます♪笑 どのお話もすごく面白くて実は前に読んだお話の何年後の家族の話があったりとか…そういうの気づくと嬉しいんですよね。
最初に読んだミステリー小説とは当たり前ですが全く違う構成で、雰囲気も全然違うし、完全に別ジャンルなのにどちらもとても面白いです。こんなに作風が違うのに……月並みな感想ですが作家さんは本当に天才だなって思いました。まだまだ読んでない作品がたくさんあるのでしばらくは楽しみが尽きません。それに図書館で長く順番待ちしていた本もちょこちょこ自分の番が回ってきているので味変もバッチリです!
読みたい本がたくさんあって常に時間が足りません。本が大好きでもう何年も読書し続けていますが面白い本は毎日発行されていきます。一生追いつけませんね(笑)1冊でも多く素敵な本に出会っていきたいです。

運命的な出会いに感謝

良い小説に出会いました!先日、図書館に行って特にお目手の本を探しているというわけではなく端から端までぼんやり棚を眺めていたんですね(暇かw)そしたら、なんとなくタイトルに目が留まって、手に取って裏表紙のあらすじを読むとなんだか面白そう…作者さんは初めて見る方で全くの未知数、しかもハードカバーなので重くて大きい。少し迷いましたが何か運命的なものを感じて借りてみたら、これがビンゴ!すごく面白いです!!昨日寝る前に少し読んでいたのですが面白くてなかなか止められず、さすがに寝なきゃと思って電気を消したのですが妙に頭が冴えてしまってなかなか眠れないほどでした。
移動中もちょっとした休憩時にも読みたいのですがなにせ本が大きくて重いので持ち運ばず家で読むだけにしています。次のお休みにはこの本だけ持ってお気に入りのカフェに行ってじっくり読むっていうのも良いなぁ。
それにしてもなんとなく目が留まったタイトルですが、そんな凝ったものでは無いんですよ。…なんて言ったら作者さんに失礼かもしませんが、人物名だけの平凡なタイトルなんです。なぜこれが目に留まったのか不思議ですがこれがご縁というものなのかもしれませんね。本の神様に感謝です。