梅干しには植物性乳酸菌が含まれています。 植物性乳酸菌の効果として腸内環境を整えることによる便秘予防、肥満や免疫力アップ、抗アレルギー効果などが期待されています。 ヨーグルトなどから摂れる動物性乳酸菌に比べて植物性乳酸菌はより高い効果が期待されています。
しかしそんな梅干しですが、1粒当たりの塩分が多いですので、食べすぎには注意が必要です。 梅干しは「一日一粒で医者いらず」といわれています。 食べ過ぎると目安の塩分摂取量をすぐに超えてしまいますので、食べるなら1日1~2粒がいいでしょう。
梅干しは、肝臓病の予防として最適な食材と言われています。 梅干しには肝臓を保護し強化する働きがあり、豊富に含まれている有機酸は肝機能を高めてくれることが期待出来ます。 さらに、抗酸化作用によるウィルス性肝炎の抑制効果もあることから、梅干しは健康な肝臓を守るために役立つ食材なのです。
梅干しと食べ合わせが悪いといわれる食材には、うなぎやトマト、鯖、明太子、生卵などが挙げられます。 これらの食材が本当に梅干しと食べ合わせが悪いかというと、迷信である可能性が高いです。 例えば、梅干しとうなぎは江戸時代から「食べ合わせが悪い」といわれていますが、その理由をご存知でしょうか。
実はこの食べ合わせ、栄養学上は何の問題もないのです。
ではどういうことか。
うなぎという食材は江戸時代から高級品でした。そのため現代と同じように、「いいものは取っておいて後で食べたい」と考える人が多かったようです。しかし本当にそんなことをしたらうなぎなんてすぐ傷んでしまいますよね。
でもやってしまったのです、当時の人間は。
本当に腐っているかは食べなければわかりませんでしたが、食品が腐ると酸味を帯びることが多いため、酸味の強い梅干しと一緒に食べると腐っていても気が付きませんでした。そのためうなぎと梅干は食べ合わせが悪いと言われるようになったそうです。
そもそも腐るまで置いておかなければいい話ですが、健康にいい梅干しがとんだ災難を巻き起こしてしまうこともあったのですね。
健康にいいものも摂取量を気にしなければならない、高価なものも腐るまで置いてはいけない……いい戒めになりました。