現代の魔法『ナッジ』

この前、たまたま行動経済学について書かれた記事を読みました。これだけを聞くと、すごく難しいお話のように思えるんだけど、実際には日常生活に基づいた興味深い内容でした。『ナッジ』と言って、行動経済学においては人がより良い選択をするように促す戦略があるんだそうです。その記事に載っていた面白い例があるんですけど、私が知っていることの中に、まさにその例そのままで、あれは『ナッジ』だったのかと初めてわかったことがあるんです。その例とは、放置自転車に悩まされていた雑居ビルのオーナーが取った行動についてです。そのオーナーの貼り紙が『ここは自転車捨て場です。ご自由にお持ちください』という文面だったんです。そして、この貼り紙は効果てきめんで、それ以来、放置されなくなったんだそうです。これは、自転車を放置しないという選択をさせるために有効な『ナッジ』だったと言えるんですって。実は私、近所でこれとまったく同じ文面の貼り紙を見たことがあるんです。『ナッジ』なんて知らなかった私は、『自転車捨て場』なんていうものがあることに感心したものでした。きっと、駅に近かったそこにも勝手に自転車が置かれていたんでしょうね。私が見た時には、一台も停まってなかったから、きっと効果があったんだと思います。他には、スーパーでの陳列の場所や金額の表示方法なんかにも活用されていることが多いんだそうです。単に価格で誘導するのではなく、消費者が自分のニーズで良い選択をするための指標という役割を果たすんだそうです。人間の購買に関する行動を研究する行動経済学っていう学問、ちょっと面白そうです。