懐かしい町名から

日本全国色々な町名があります。どこかで自分が住んでるところと同じ名前の町を見かけたら、ちょっと親近感を感じてしまいます。
先日、読んでいた小説に私が子供の時に住んでいたところと同じ町名が出てきました。主人公が住んでる所だったんですけどね。物語の中でそれを見た時には、「アッ、ここ」ってなんだか感動にも似た気持ちになりました。そして、思い出したのは子どもの頃に遊んだ空き地でのことです。今はもう住宅になってしまっていますけど。私たち小学生は、そこに秘密基地のようなものを作って遊んでいました。おやつを持ち込んでそこで食べたり、すごく楽しかったのを思い出します。そんな中で今でもひとつの光景が映画のワンシーンのように頭に残っています。私は小学校低学年だったと思うんだけど、近所のお姉ちゃん、彼女は小学校高学年だったと記憶しています。彼女は両親が働いていて、何でも自分で出来る人でした。ある時、その秘密基地でリンゴを剥いてもらって食べたんです。あまりにも上手に剥いていて、私はその様子を凝視していました。大人の私でもあんなに上手に剥けるかなって思うくらい。小学生なのにですよ。
彼女のことで覚えているのは、それだけです。名前も、今どうしてるのかも何もわかりません。その頃の私にとっては、大人のようにも思えたお姉ちゃんですけど、実際は彼女も小学生なんだから、本当はまだ可愛らしい子どもなだったんですよね。そう思うと、なんだかちょっと不思議な感覚の懐かしさです。