やっぱり小説かな

先日、友人と久しぶりに映画を観ました。かなり話題になっていたものだからすごく楽しみにしていたんです。封切りになってからもう随分経っているし、仕事を終えてからの時間だから空いてるだろうって思っていたら予想外の人。念のために昼間にネットで席を確保してたから良かったものの、ほぼ満席だったんですもの。まさかそこまでの人気だとは。そうそう。その日がレディースデイだったこともあるかもしれません。私たちは偶然のレディースデイにラッキーだと喜んだけど、その日をめがけて来ている人もいますよね、きっと。そして胸の高鳴りを感じていると、いよいよ始まりました。でも、始まってまもなく私の中にはちょっとした違和感が……。自分でも初めはよくわからなかったんだけど、なぜか入り込めないんです。映像はものすごくキレイで、「これが話題の映像かぁ」と思うんだけど、何かが違う。そうなんです。実は私、その原作をすでに読んでいたんです。だから、いくら素晴らしい映像であっても自分の思い描いていたものとのギャップがあったんだと思うんです。小説を読んでると、必ず頭の中には無意識のうちに登場人物や風景が見えています。その小説も読んだ後に、すごく良かったと感じていたから映画にもすごく期待していたんです。そのうえ話題にもなっていて世間の評価も良かったから。でも、結局、最後まで私の心にはしっくりと入ってきませんでした。友人はというと、「すごく良かったね」と満足そうでしたけど。「この物語は自由にイメージできる小説の方が私には向いてたのかな」なんて考えながら家路につきました。