電車に乗っている時間は、目的地に着くまで絶対にその場で過ごさなければなりません。だから有効に使いたいなって思います。睡眠不足の人なら寝るのも良し、音楽好きな人は音楽を聞くのも良し。周りに迷惑をかけなければ、そうしていることに罪悪感を感じることもなく、けっこう贅沢な時間とも言えます。私にとっては読書タイムになることが多いんだけど、それは運よく座れたらのお話です。混んでいて座れない時には私は本を読むことを諦めます。時々立って本を読んでる人を見かけますけど、もう尊敬に値します。だって、その人達は何にもつかまらないで読んでいるか、もしくはつり革を持っていながら片手で本を支えているかのどっちかです。どちらにしても、なかなかの技じゃありませんか?ドアのところにもたれながらであれば、まだ可能かもしれませんけど。でも、揺れます。私は以前、立って本を読んでいて揺れた瞬間に前に座っている人の上に倒れ込んだことがあるんです。恥ずかしいやら申し訳ないやら。たまたまいい人だったから怒られることもなかったんだけど、周りの視線が痛かったのなんのって。だから、それ以来、立っている時には本は読まないって決めてるんです。それで、何をしているのかって?電車の中吊りを見てるんです。これ、けっこう面白いです。広告ですから、みんな工夫してますよね。見てもらわないと意味がないんだもの。立体的な飛び出す系の物もあれば、カラフルな遠くからでも見える物や、逆に何の広告だろうとすぐにはわからないように出来ていてそれで気を引くものなど。変わったのを見つけた時には嬉しくなります。もちろん、本の中吊りは大注目ですけどね。本の帯に書いてあることが書いてあったりするから、読みたくなるんですよ、これが。だから電車で立っていた日は本屋さんへの直行率かなり高いです。
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図書館のロマン
最近は家で本を読むことが多くて、あんまり図書館で読んだり借りたりということがなくなりました。本もついつい通勤途中やショッピングモールの書店で買ってしまって……。だから増えすぎてしまうんですけどね。でも、図書館ってちょっと異空間で大好きです。学生時代には学校の図書室にもそこにしかない魅力を感じていました。おおよそ新刊からはほど遠いんだけど、読み古された感じも悪くないんです。中には落書きがあったり、誰かにあてたメッセージがあったり。それらを読むのもちょっと楽しみでした。それに学校の図書室って独特の匂いっていうか、それは本の匂いかもいれないけど、懐かしいイメージとして残っています。もし今、どこかでその匂いに出会ったら感動しそうです。
ずいぶん前になるけど、そんな図書館の本からストーリーが始まる映画を観たことがあります。本の間にしおりのようなメモがあって、それを見つけたことが始まりだったかな。詳しくは覚えてないけど、遠い日々への思いと現実の思いとがとても美しく描かかれていたっていう印象が残っているんです。沢山の人が手にした本には、その本のストーリー以上の物語がそこにはあるかもしれません。そう思うと、すごくロマンを感じてしまいます。
久しぶりに図書館にロマンを感じに行ってみようかな。