集中力というものは、意識すればするほど遠くに行ってしまうような、不思議な存在だと感じています。やらなければいけないことがあるのに、気づけば別のことを考えていたり、スマホに手が伸びてしまったりして、「どうしてこんなに続かないのかしら」と思うことも少なくありません。
そんなとき、私にとって助けになるのが読書の時間です。本を開いて物語に入り込むと、自然と周りのことが気にならなくなり、気づけば長い時間ひとつのことに集中できていることがあります。無理に集中しようとするのではなく、興味のある世界に身を委ねることで、結果的に集中力が高まっているのかもしれません。
また、読書は自分のペースで進められるところも魅力です。急ぐ必要もなく、疲れたら少し休んで、また続きを読む。そのゆったりとしたリズムの中で、少しずつ集中する感覚を取り戻していくことができます。本の中の言葉を丁寧に追いかけるうちに、心が整っていくような感覚になるのです。
集中力を高めようと気負うよりも、自分が心地よくいられる時間を大切にすることのほうが、実は近道なのかもしれません。読書は、そのきっかけをやさしく与えてくれる存在です。静かな時間の中で本と向き合うことで、自分の内側にある落ち着きや集中力を、少しずつ思い出していけるように感じています。