言わない、言えない

ある小説を読んで、ヒロインと私の悩みが同じだったことがありました。ポロリとヒロインがその悩みを主人公に打ち明け、ごまかすという場面があったのです。その時主人公は「それが君の魅力なんだ」と感じるのですが、ヒロインが悩みをごまかしたためにそれにのるのですよね。そして会話は日常会話に戻ります。この場面が非常に私は切なかったです。ヒロインの悩みが私と同じ、というのもおこがましいかもしれません。しかし考えていたことがちょうど小説の文章になって現れたような感覚でした。だから主人公にはヒロインがごまかしても本音の部分を言ってほしかったものです。しかし、私自身はその主人公の「それが君の魅力なんだ」という本音をわかっている。不思議な感覚でした。どうしてこんな風に共感してしまったのかはわかりません。ヒロインと私では立場も境遇も違います。しかし悩みは同じだと思ってしまいました。そして主人公がそれを気にしていないことを伝えなかったのを悲しく思ってしまう。それが小説における主人公の優しさでした。何度もその場面を読み返すうち、私はなんだかホッとした気持ちになっていきました。悲しい小説ではあったものの、主人公と同じようなことを私の周囲も思っていてくれたらいいな、と思ったのです。そう思えたのは、小説のおかげでした。

休憩に読書をしてストイックな暮らしを

読書と言うよりもはや字や文章といった感じですが、本当に一息つくには読書が一番です。ふっとした瞬間に疲れた、と思うことは少なくありません。つまり、けっこう多くそういったことがあります。そしてさらに言うならそういう時、休憩した方が物事はうまく丁寧に進むのですよね。私の意見ですが、休憩ってとても大切です。そうして一息つきたいときがありました。それが普段ならタバコの一本でも吸って休憩終わり、とするのですが、その時私は少々のどを痛めていました。これも私の個人的な意見なのですが、のどを痛めているときにタバコを吸いたくないのですよね。どうするかなぁと思ったところ、目に入ったのは小説でした。手に取ってぱらぱらとページを開き、数ページ読むと少し頭がすっきりしました。不思議でした。普通なら疲れて読むと疲れているよ、とよく聞くからです。しかしそれもやはり人によるのだな、ということがわかりました。人によって本当に疲れる人は小説を呼んだら疲れますし、私みたいに読みあさっている人には読書はかえって癒しになる。そういったことをしみじみ感じましたね。今後もこれは続けていきたいなぁと思います。さらっとこうして休憩して、休憩が終わったらやることをやる。そんな生活が好きです。